差し歯、現在治療中
前歯がない。 何の比喩でもなく、物理的に前歯が無い。 具体的に言えば上顎の2本の大きな前歯のうちの一本が、根元を残してぽっきり無くなってしまっている。 それはかれこれ15年前に遡る。小学校の時、近くで遊んでいた男の子の、野球バットが前歯に直撃したのだ。 もちろん、当時からずっと前歯が無いわけでは無い。 バットに当たって折れたのは前歯2本で、その両方が差し歯となってわたしを支えてくれた。 しかしその時同時に宣告もされていたのだ。 「ずっと使えるものじゃないからね。きみが大人になる頃に、やりかえなきゃいけないかもしれない」 歯科医に言われて15年、ついにその時はやってきた。しかも転職の際という人生の一大事に。 ブラック企業から逃げるように転職・転居してさあ明日から新しい職場という日、歯茎から膿が出て止まらなくなった。しかも激痛で荷ほどきどころじゃない。 結局従姉に家具を配置してもらったため引越し後しばらく従姉のが我が家を把握していた始末。 差し歯に寿命が来たのだ。 なかなか聞かない差し歯交換、その時は身体が疲れきって膿が抑えきれない時だと身をもって知ることになった。 半年経った今でも治療しており、差し歯のハリボテ部分を削って本来の神経の穴(15年前に神経を取ってある)から抗生剤を入れ仮葢をし生活している。 週に一回歯科に通って、感染を叩ききれたかみるのである。 一朝一夕にハリボテは作れない。外見だけでもと歯に板を貼り付けて前歯のていを作ることもあるが、私は噛むときの違和感に耐えきれなかった。 もし差し歯の人がこれからどうなるのだろうと不安に思ったときのために、書き記しておくのである。 |
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